ご挨拶:理事長 蝶間林 利男

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本来子供たちは地域の子供社会の中で共に遊び、喧嘩し、仲直りしながら年長者から低年齢者に様々な子供社会のルールなどを伝え、育んできていました。しかし少子化、情報過多の現在では地域子供社会が正常に稼働しているとは思えません。インターネットにゲーム、外で遊ばずSNSなどの仮想空間でのやりとりが横行しています。そのための事件や被害が多く発生し、毎日のようにニュースでも取り上げられる事態となっています。

今こそ本来の子供に必要なものを見つめ、発想の転換をして子供達に健全な体験と子供達の繋がれる場を提供することが必要と考えました。

そこで、2020年に東京でのオリンピック開催を控え、スポーツに目が向くこの時期であるからこそ、スポーツを一つのきっかけにすることが有効と考えました。
子どもたちがスポーツに触れ、楽しく学び、強くしなやかな身体とコミュニケーション能力を身につけると同時にご両親に教育や子育てについて再度幅広い視点から見つめ直してもらうことで、子どもの社会的自立を目指していきたいと思います。

スポーツにはその力があります。
私自身が体験し会得してきたスポーツを通しての心技体にわたる成果や人との絆の大切さをお伝えしたいと思いました。

そこで、スポーツ(テニス・空手)に触れることで身体・こころを鍛えることを提案します。
スポーツの語源は”気晴らし”ですが多くは身体運動を伴います。運動はBDNFというタンパク質を脳内に分泌し脳の活性を高めますので、勉強とともに必須な行動です。空手は礼を守るという意味と自分を守る意味でいざという時にはとても重要です。テニスは生涯スポーツとして、身体能力の向上と同時に思考力、判断力、問題解決能力、コミュニケーション能力などを高めることができます。

テニスをはじめとするスポーツの良いところは自分勝手(我儘)では成り立たないということです。そのためには自分を外から見る“メタ認知”が必要で、自分と向き合い、他者とも向き合いながら、競って成長していくわけです。

”負けず嫌い“は相手に負けないことでなく自分に勝つ(克己)ことなのです。

家庭におけるコミュニケーション(しつけと連動)はもっと重要で親から子どもたちに適確な言葉かけがなされているかを応援する必要があります。そのため、毎回50分の子育て支援の講師を招き、ディスカッションを重ねます。

本講座では、社会の中で他者を尊重し、自分らしく生きていくように家庭の役割を見直し、「いかに子供をのびのびと逞しい子どもに育てていくか」の視点で子供達の健全育成を目指していきたいと思っています。